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石膏ボードとは?プラスターボードとの違いや用途、種類などを徹底解説

石膏ボードとは、一般的な戸建住宅からマンション、
オフィスの壁や天井でも使われている建材のひとつです。

リフォームやリノベーションの工事では、
部屋の安全面としても防火、耐火の性能が高い為、
お部屋の工事にはかかせない建築材料となります。

内装材として多くの工事で壁や天井の下地に
使用されるのが石膏ボードですが、プラスタ―ボードとの違いがあるのか、
種類や使い方、参考事例についても紹介します。

目次

石膏ボードとは?



石膏は硫酸カルシウムと水を主成分にした鉱物ですが、
大きく分けて以下の3種類に分けられています。

それが、ニ水石膏、無水石膏、焼石膏です。

一般的に石膏というと二水石膏
2つの分子が含まれた結晶水を保持する硫酸カルシウム等を
約120℃~150℃で加熱する事によって結晶水のほとんどが
脱水する事で半水石膏(焼石膏)になります。

これを板状の石膏ボード用の原紙に流し込んで
水と混ぜて成型して固めたものが石膏ボードです。

石膏販売の会社さんなどでは焼石膏の販売をネットでも行っています。

ちなみに石膏は歯医者さんが歯型を作るのに
使われたり、工業部品の金型の成型材としても使われており、
様々な業界で使用されている素材です。

食品添加物の一部に使われる事や、
医療の世界でもギプスに使われるなど用途は様々となっています。

古くは紀元前7000年のエジプトで使用されていた事が
分かっており、クレオパトラのワイン杯が天然石膏を削られて
作られた物だと分かっているようです。

自分の家の壁紙の裏にボードがあるかどうかは
壁を手のひらで叩いてみるとコンコンなど響くような
感じがあればボードが貼られている可能性が高いです。

ペチペチなどの音であればコンクリート箇所の
可能性が高いです。

これが石膏ボードが使用されている事の
簡易的な見分け方となります。

プラスターボードとは?


プラスターボードとは壁、天井などの施工に使う建築資材の一つであり、
プラスターという石灰や石膏を材料とした塗装材料を芯材として
作られた板状の壁や天井に使える建築資材になっています。

このプラスターボードでよく使用されているのが、
石膏が主材料である石膏プラスターなので、プラスターボードと
石膏ボードは名前は違いますが、同じものということになります。

石膏以外にもドロマイトや石灰を使用した
ドロマイトプラスターや石灰プラスターもあります。

石膏ボードのメリット


・遮音性能の高さ


石膏ボードの施工の時には、壁の内側に空間を作る事から
防音性が高くなります。

石膏ボードにも遮音性の良いボードがあったり、
厚みの種類や重ね張りなど施工の方法によっては
様々な遮音性を高める方法があります。

・安価、低コストになっている。


ホームセンターやネット通販でも簡単に手に入る為、
DIYでも使用している人が増えてきています。

種類や厚みなどによって変わりますが、
値段が安価であり910×1820mmサイズのボードでも
約500円程で購入する事もできます。

・耐火、断熱性能が良い


石膏ボードは火災が起きた際には、石膏に含まれる
水分が少しずつ蒸発していくため、焼石膏になります。

石膏ボードがあることによって、重量の約20%を占める水がある事から、
温度上昇や炎の燃焼速度を遅らせる事ができるという面があります。

・施工がしやすい


石膏ボードは普通のカッターでも切る事ができるなど
加工のしやすさが特徴となっている為、戸建て、マンション、
オフィスなどの施工で多く利用されている理由とも言えます。

石膏ボードのデメリット

衝撃に弱い


原状回復工事の立会で賃貸物件のお部屋に行かせて
頂く事もありますが、家具をぶつけてしまって
壁に穴が開いてしまったという入居者さまもいます。

石膏ボードはあまり衝撃に強いわけではないため
一点に衝撃を加えるとへこんでしまい壁紙と一緒に
穴が開くことがあります。

ちょっと手を置いた程度ではへこまない為、
穴を開けてしまった場合には、入居者さまのご負担になったりします。

釘やねじが取り付けれない。

石膏ボードは釘やねじをつけても簡単に
取れてしまったり、石膏が粉々になって崩れる事もあり、
DIYやリフォームでは石膏ボードに釘やねじを取り付けれる
アンカーを付けて固定する施工を行います。

洗面のタオルハンガーや
トイレのペーパーホルダーなどではアンカー取付を
行う事が多いです。

材質が水や湿度に弱い

石膏ボードは紙と石膏でできている為、漏水などで水に濡れると、
染み込んでしまって簡単に劣化してしまう事があります。

そのため、水回りや湿度が高くなりがちな場所には
防水加工が行われたボードを利用する事があります。

産廃処理が必要になる


石膏ボードは値段が安くて多くのリフォーム工事で使われていますが、
一般のゴミで捨てる事はできないものです、産業廃棄物扱いになるため、
産廃業者への持ち込みや引き取りを行う必要があります。

また、築年数の古い物件の改修工事を行う際には
健康被害が出てしまうアスベスト含有の石膏ボードが使われているケースもあります。

ボードの解体、貼替にはアスベストの検体分析やアスベスト含有の建材として
産業廃棄物処理を行う必要があるケースもあります。

石膏ボードの種類は?


石膏ボードの種類は大きく分けて6つあります。

・一般的な石膏ボード


多く使われている標準的な石膏ボードは厚さの種類として
3種類ありますが、厚さ9.5㎜・12.5㎜・15.0㎜の3種類あります。

一番使用されている厚さは壁が12.5mmで
天井は9.5mmとされています。

サイズについては3×6サイズ(910×1820)が
リフォームで多く利用されていますが、部屋のサイズに応じて
3×8サイズ(910×2420)が使われる事もあります。

・硬質石膏ボード


一般的な石膏ボードに比べ、衝撃への耐性が1.2倍以上はあるボードです。
厚さは普通の石膏ボードと同じく3種類となりますが、防火、耐火性能や
遮音性を上げたい箇所に使用される事があります。

曲げたときの強度については1.3倍以上と高いため、
建物強度をを上げたい時に使用することがほとんどです。

間仕切りや通路の壁などによく使われます。
厚さの種類は一般的な石膏ボードと同じです。

・強化石膏ボード


ボード成型にガラス繊維を加えて、耐火性と耐衝撃性を向上させたボードです。
建築基準法で耐火基準を設けられている建物に使用します。

厚さの種類は6種もあり、壁、天井の施工に使用する
下地材として耐火性、遮音性を考えた構成材で使われる事もあります。

・構造用石膏ボード


強化石膏ボードに対して、さらに強度を上げる為に
耐震性も加えたボードです。

・化粧石膏ボード


下地と化粧を兼ねているボードです。
柄の種類が多く、クロス調、桐、シナなどがあります。

厚さの種類については、一般的な石膏ボードと同じ3種類です。

賃貸住宅のクローゼットなどで使われているような
ケースもあれば学校やオフィスなどの広い面積の
部屋で使用される事が多くあります。

・シージング石膏ボード


ボード原紙に防水加工が施されている通常より水に強い石膏ボードです。

水に強い事から
キッチンや脱衣所によく使われます。

水分を含んでも強度低下しにくいことが特徴です。

厚さの種類は9.5mm・12.5mm・15.0mm・16.0mmの4種類があります。
防水加工されている事から、外壁の構造下地材として
利用される事もあり建物強化に役立ちます。

まとめ


石膏ボードとプラスターボードについては同じ物を
意味する事や様々なボードの種類について解説しました。

上に挙げたボードの種類以外にも遮音性、防火、耐火性能を
持つボードが販売されており、新築、リフォーム、リノベーションで
理想の空間作りに必要なボードを提案頂くといいでしょう。

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